
2010年に再開した羽田空港の国際化により、それまで成田空港まで行かないと(ごくご近所の国を除き)国際線に乗ることができなかったのが、羽田空港からも国際線が多く飛ぶようになりました。
まるで開国のように時代は変わったものの、まだまだ成田空港の方が国際線の便数も多いので、成田空港から海外に行く人は多いと思います。ちなみに私は成田空港大好き人間です(笑)
さて、成田空港までのアクセスは、JR、京成、バスなど様々な方法があります。この中で一番「高い」イメージがあるJRですが、割引運賃があることをご存じでしょうか。それが、今回紹介する「N’EX往復きっぷ」になります。このきっぷを使うと、安く成田エクスプレスを利用することが可能ですので、ぜひ使ってもらいたいです。
目次
成田空港への交通手段
東京都心から成田空港までの交通手段としては、自家用車やタクシーを除くと、以下の6つの移動手段になるのかなと思います。
- 成田エクスプレス
- JR総武線(旧:快速エアポート成田)
- 京成スカイライナー
- 成田スカイアクセス特急・京成線特急
- リムジンバス
- 格安バス(Theアクセス成田など)
この中で成田エクスプレスって、ちょっと高いイメージがあるかもしれません。確かに、定価で購入すると、東京~成田空港の片道で3,020円、新宿~成田空港で3,190円かかります。(繁忙期は200円増、閑散期は200円引)
対抗となる鉄道の場合、京成スカイライナーの場合は2,470円、アクセス特急を使えば1,200円ですから、鉄道の中でもかなり割高ですよね。
正直、出発地が都心(特に東京駅周辺)で成田空港に向かう場合であれば、京成のスカイライナーやアクセス特急、または格安バスを利用すればいいと思います。
東京駅~成田空港の所要時間は、バスでも電車でも約60分です。ただ、少し郊外から利用する場合、特に一度鉄道で新宿に出てくる方や横浜近辺にお住まいの場合、圧倒的に成田エクスプレスの利用価値があがるんですね。
また、京成電鉄利用の場合、乗り換えが日暮里になりますので、これもちょっと不便なところです(京成上野とJR上野は多少離れいている上、地味な段差が多い)。そのため、まだまだ成田エクスプレスを利用する機会も多いと思います。特に子連れの場合、密室のバスよりも空間のある電車の方が楽なのではないでしょうか(と、勝手に思っています)
成田エクスプレスとは

成田エクスプレスとは、成田空港と首都圏各地の間を運航する、全席指定席の特急です。全席指定なので、自由席はありません。
成田エクスプレスは、基本的に以下のサイクルで運航しています。
- (大宮・池袋~)新宿~東京~成田空港:30分に1本
- 横浜~東京~成田空港:1時間に1本
基本的に1時間に2本運転し、そのうち1本は新宿行と横浜行(東京駅で分割・併合)、もう1本は新宿行を基本とし、大宮や高尾まで延長運転をしています。つまり、東京・新宿へは30分に1本、横浜には1時間に1本のサイクルで運航しています。
大宮や高尾への乗り入れは本数は非常に少ないです。これは個人的にはもう少し改善してほしいところなのですが、ニーズが少ないのでしょうか…
所要時間は、東京~成田空港が55分、新宿~成田空港が80分、横浜~成田空港は90分程度となっています。横浜はバスと同じ程度、東京や新宿はバスよりも早い時間で到着することが可能です。
成田エクスプレスに用いられている車両の紹介

成田エクスプレスに用いられている車両ですが、現在はE259系という車両を使用しています。その昔、2009年までに使っていた車両は、空港特急にも関わらず、リクライニング機能がないという、とんでもない特急でしたが、現在は普通席でも全席リクライニング、電源コンセントつきになりました。

各車両の端には、スーツケースを保管するスペースがあります。ダイヤル式でロックをかけることも可能ですので、安心ですね。

こちらが普通席車両です。車内も非常にシックにまとまっていて落ち着きがあります。

シートピッチは1,020mmなので、JRの特急の普通車としてはかなり広い部類になります。それにリクライニング機能もつきました。最大でこの程度まで倒すことが可能です。
このように、成田エクスプレスは他の交通機関に比べ値段は高いものの、普通席でも高や級感を味わいながら成田空港に向かうことが可能です。
成田エクスプレスのメリットはとにかく便利なこと
成田エクスプレス利用のメリットはとにかく便利なこと。これに尽きます。東京駅のほか、横浜や新宿、池袋などとダイレクトに結んでいることはやはり計り知れない部分があります。また本数も比較的多いのもメリットですね。

成田エクスプレスのデメリットは運賃が高いこと
成田エクスプレスは非常に便利な乗り物ではありますが、唯一不便なのが、運賃が他の交通手段に比べて高いことです。
先ほど紹介したとおり、成田空港から東京駅まで片道3,020円というのは、バスの3倍、成田スカイアクセスの2.5倍、スカイライナーの1.5倍もの費用がかかります。
成田エクスプレスの割引運賃 N’EX往復きっぷとは
そんな運賃の高さがデメリット成田エクスプレスですが、割引運賃がありまして、それが今回紹介するN’EX往復きっぷになります。

N’EX往復きっぷとは、成田エクスプレス号で成田空港までの往復を利用する場合、指定席券売機にて前日までに購入することによって、各設定区間からお得に利用できるきっぷです。
ポイントは、「前日まで」というといころと「往復での購入」というところです。当日購入することはできませんし、片道を2人で使用することはできません。
往復で購入するとなると気になるのが帰りの成田エクスプレスの座席指定ですが、これは帰国してから成田空港で指定することが可能なので、安心してください。
N’EX往復きっぷの値段【2019年10月消費増税反映】
N’EX往復きっぷの値段をみてみましょう。通常の料金との比較も含めてあります。
区間 | N’EX往復きっぷ | 通常の運賃・料金 | 割引率 |
---|---|---|---|
東京〜成田空港 | 5,030円 | 6,140円 | 18.1% |
新宿~成田空港 | 5,030円 | 6,500円 | 22.7% |
大宮〜成田空港 | 5,240円 | 7,820円 | 33.0% |
横浜(市内)〜成田空港 | 6,280円 | 8,740円 | 28.1% |
このほか、武蔵小杉・大船・高尾からの運賃設定があります。吉祥寺、三鷹、立川、八王子の設定はないのでしょうか…。
東京近郊からだと、そこまで割引率は大きくないのですが、東京から離れてくると割引率は大幅に上昇していきます。横浜で28.1%、大宮では33%の割引率になっていますね。
これでも、東京駅と成田空港というピンポイントで考えれば、1,000円の格安バス「アクセス成田」の倍の値段がしますが、京成スカイライナーの上野・日暮里~成田空港の料金が片道2,520円(往復割引はなし)ですから、ここに金額を合わせてきていますね。
また、郊外から来られる方などは相対的にお得になっていくものだと思います。後は快適性の問題だけですね。
N’EX往復きっぷの購入は自動券売機のみ
購入方法は、切符はみどりの窓口に並ぶことなく、自動券売機で購入することができます!というかみどりの窓口では売ってません!ここ注意が必要です。

JRの各駅には、普通の?自動券売機のほか、新幹線や特急電車のきっぷを買うことができるものがあります。このようなタイプの券売機で購入することが可能です。この画面で「おトクなきっぷ」をタッチします。
今回の画面は、JR中央線某駅にて撮影したものですので、あずさ関係が表示さるなど、路線や駅によって設定が若干異なりますので注意してください。

すみません、後ろに並んでいるときに撮影したもので、急いでいたのでブレブレですね…。ここで左下の「N’EX往復きっぷ」を選択します。

普通席とグリーン席から選択します。その昔の成田エクスプレスは、グリーン車でないと寛げない環境でしたが、今は普通席でも問題ありません。
というか、普通席にも電源コンセントとWi-fiが設置されましたので、お金持ちの方以外は普通席でよいと思います。

出発地を選ぶことが可能です。これを選んだら、枚数や座席指定を行い、決済に続いていきます。
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まとめ
どうしても高いイメージが強い成田エクスプレスですが、「N’EX往復きっぷ」を利用すれば、かなり割安に利用することができます。もちろん、THEアクセス成田などの格安バスにはかないませんが、京成スカイライナーとは、ほぼ同額で成田空港と東京を行き来できます。
高級感は他の移動手段より優れていますし、子連れの場合バスより使いやすいなと思うので、もし利用される場合は切符をうまく購入してください!
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お得な情報ありがとうございます。
質問ですが、一番上の画像ではどこを選べばいいのでしょうか?
玉井さま
コメントありがとうございます。大事な部分が抜けていましたね(笑)
お得なきっぷを選択してください。なお、これは中央線沿線の某駅での自動券売機なので、あずさ・かいじ関係がどかどかと表示されています。
路線によってボタンの位置が異なるので注意してください。
とても、有難い情報です。
家族で、四席とりました。
切符やら、なにやら、沢山、でてきて、びっくり、
この券売機は、使いにくいんですよね、