【随時更新】ANA、JALの燃油サーチャージ、2018年12月以降も据置き(ギリギリでした)

海外渡航者の敵、燃油サーチャージ。この燃油サーチャージが2017年2月発券分から復活しています。2018年8月からはZone Dに上昇していますが、12月以降も同様にZone Dになることが確定しました。今回は、サーチャージのルールと算出方法について改めて確認しておきます。

燃油サーチャージの算出方法

燃油サーチャージは、燃油価格の高騰にともない取り入れられた制度です。運賃を払って乗る場合に追加徴収されるのはもちろん、JALやANAの日系キャリアでは、特典航空券で飛行機に乗る際であっても支払う必要があるのが厄介ですね。

その燃油サーチャージの料金はどのように決められているのはご存じでしょうか?

これは、シンガポールケロシンの1バレルあたりの円建て価格(適用額)をベースとして定められます。つまり、計算式は以下のとおりです。

燃油サーチャージ適用基準額の計算方法
シンガポールケロシン1バレル価格(ドル)×ドル円為替(円)

補足
ケロシンとは、ジェット燃料のもととなる石油成分の一つのことです。アジアの石油関係はシンガポール市場で取引されているため、シンガポール市場で取引されているケロシンの価格を価格算定に用いています。バレルとはポンド法の単位であり、1バレル=約159リットルです

ここで求めたサーチャージ適用額を2か月平均で算出し、6,000円以上の場合、日系の2社では、下記の表のとおり徴収されることが定められています。なお、基本的に国際線は往復で購入することが多いので、ここでの記載価格は往復での価格としました。

適用額6,000円台7,000円台8,000円台9,000円台10,000円台
ゾーンゾーンAゾーンBゾーンCゾーンDゾーンE
韓国・極東ロシア400円600円1,000円2,000円3,000円
中国・台湾・香港1,000円3,000円5,000円7,000円9,000円
グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム2,000円4,000円6,000円8,000円10,000円
タイ・シンガポール・マレーシア3,000円6,000円9,000円13,000円17,000円
インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ4,000円8,000円12,000円17,000円22,000円
北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア7,000円14,000円21,000円28,000円35,000円

ここにはゾーンEまで表しましたが、ゾーンはIくらいまで用意されています。このランクまでいくと欧米は往復で64,000円です。おそロシア…

一方、表をみてもらえればわかるとおり、最も負担の少ないゾーンAの適用額が6,000円台なので、これが6,000円未満の場合はサーチャージ不要です。2016年2月から2017年の1月までの間は、これが6,000円未満だったということですね。あぁよい時代だった…。

また、適用額が即座にサーチャージの金額にはすぐに連動するわけではなく、サーチャージ額は2か月に1度改定を行うことになっています。サーチャージの算出期間と発券日の関係は以下のとおりです。

発券日適用額発表時期平均値算出対象期間
4月~5月2月中旬~下旬頃12月~1月の2カ月平均値
6月~7月4月中旬~下旬頃2月~3月の2カ月平均値
8月~9月6月中旬~下旬頃4月~5月の2カ月平均値
10月~11月8月中旬~下旬頃6月~7月の2カ月平均値
12月~1月10月中旬~下旬頃8月~9月の2カ月平均値
2月~3月12月中旬~下旬頃10月~11月の2カ月平均値

例えば、8~9月の発券分のサージャージは、4~5月の2か月間の平均のシンガポールケロシン価格とドル円為替レートを用いて算出するのです。

ジェット燃料相場と燃油サーチャージの推移について

ジェット燃料と原油の価格推移グラフ

ケロシンなどのジェット燃料の推移のグラフをIATAのサイトから拾ってきました。基本的に、いわゆる原油価格より15ドル程度高いのが特徴です。

2010年ころからの原油高は、シェールガス革命などもあり落ち着き始め、2015年の秋頃からジェットオイル価格が60ドルを下回りはじめました。この頃は1ドル120円くらいでしたので、すぐにサーチャージが廃止されることはありませんでした*1。その後さらにジェットオイルの価格は下がり、円高傾向も相まって2016年4月分から2017年1月分発券分までは、サーチャージがかからない状態が続いていました。

ただ、最近になるとまた燃油価格が上がっており、特に2017年夏以降はベネズエラ情勢もあり、右肩上がり昇してきました。ジェット燃料の価格は原油価格に連動するものですので、原油の減産維持が引き続き続いていること、世界景気の回復に伴い原油の需要が増大していることも、価格上昇に寄与していると思われます。

ここ数年の燃油サーチャージの推移がこちらになります。

期間サーチャージのzone
2016年4月~2017年1月なし
2017年2月~2017年3月Zone A
2017年4月~2017年5月Zone B
2017年6月~2017年7月Zone B
2017年8月~2017年9月Zone A
2017年10月~2017年11月Zone A
2017年12月~2018年1月Zone B
2018年2月~2018年3月Zone C
2018年4月~2018年5月Zone C
2018年6月~2017年7月Zone C
2018年8月~2018年9月Zone D
2018年10月~2018年11月Zone D
2018年12月~2019年1月Zone D

このように、2017年2月以降は、サーチャージが続いており、若干増減を繰り返しつつも、その額は徐々に上がってきているところです。

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次回(2018年12~2019年1月)のサーチャージ改定はゾーンD維持

次のサーチャージ改定ですが、先日、2018年10月~11月に発券する分のサーチャージがJAL、ANAから発表されました。基準額は今年の8月~9月の2ヶ月間平均で決まるということになります。この期間の値段はどうだったのか、読み解いていきたいと思います。

この時期ですが、為替相場は円安に振れた上に、原油価格は相変わらず高く、これに引っ張られる形でシンガポールケロシンの価格も波はあるものの高どまりしたことから、かなり基準価格は上昇しました。具体的には、シンガポールケロシンはこの2か月の平均は約89.35ドル、為替相場は111.43円でしたので、基準価格は89.35×111.43=9,956円となり、ZoneDを維持することになりました。

行先金額(往復)
韓国・極東ロシア2,000円
中国・台湾・香港7,000円
グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム8,000円
タイ・シンガポール・マレーシア13,000円
インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ17,000円
北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア28,000円

具体的なサーチャージの金額ですが、現在のままZone Dとなったので東南アジアで13,000円、ハワイ往復の場合17,000円、欧米往復の場合28,000円となります。

今後の見通しについて(2019年2月発券以降)

そんなん分からねえ

と言いたいところですが、とりあえず現状の足元の相場をチェックして、12月の次の改定である2月改定に向けて分析してみましょう。2月改定は、10~11月のシンガポールケロシン円建て価格で決まりますから、スタートラインをみてみたいと思います。

燃料価格
2018年10月18日現在のシンガポールケロシン価格は、94.24ドルでした。6月以降、おおむね85~90ドルの中でもみ合っていましたが、9月になって一気に上昇しました。イラン問題が背景にあると思われます。10月5日には、100ドルに迫る価格をつけたりもしています。

為替
2018年10月1日現在は、1ドルが112.5円となっています。こちらも9月以降円安にどんどん転じ、10月1日には一時1ドル114円台をつけました。

米ドル/ – FXレート・チャート – Yahoo!ファイナンス

ということで、オイルの価格が94.24ドル/バレル、ドル円相場は112.5円/ドルとすると、現在の基準価格は10,602円となり、Zone Eの中でも高めのところになります。このままいくと、2月改定は、おそらくZone Eとことになると思われます。これでも10月の上旬に比べればマシになってきたほうで、場合によってはZone Fもありうるという展開です。表の追加をしないと…。

とはいっても為替や原油価格の変動は世界情勢次第な面があるので、これ以上も以下もあり得ることはご留意ください。当方も、随時チェックしていきたいと思います。

まとめ

2018年12月~2019年1月発券分は、JALとANAの日本発航空券でサーチャージはゾーンDでギリギリとどまることになりました。正式にJAL、ANAからも発表があってほっとしています。

ただ、今のところはシンガポールケロシン価格の高騰、円安傾向に歯止めがみられないことから、2019年2月~3月に発券する航空券のサーチャージもZone Eになる可能性がきわめて高く、場合によってはZone Fの可能性も捨てきれないことになります。なので、今後の旅行計画を立てる上では、決まっているものはとっとと発券した方がよさそうです。

気になるのは、アメリカとイラクの対立ですね。アメリカ中間選挙向けのパフォーマンスなのかどうかというといころでしょうか。

世界経済の行方も、陸マイラーは気になるところです。
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*1:以前はドル建てだったため、サーチャージは60ドル切ればなくなるはずだったんですが、JALANAもこの直前に円建てに変更にし、サーチャージ継続となりました

3 件のコメント

  • 有益な情報ありがとうございます。
    先日発券済み(サーチャージないとき)の特典航空券の国内線を変更したら追加で課金されてしまったのですが、また変更するときにサーチャージが変更されていたらお返しすることもできますと言われたので、期待して待っています!
    (国内線の第一希望がまだとれていないので・・)

  • 2018年12月~2019年1月はギリギリ据え置きです。[基準額9935円](約3時間前のニュースで)

    • yoshitakaさん
      お返事が遅くなり申し訳ありません。忙しくてJALのプレスに気付かず、今日のANAプレスで気づきました。
      記事、この後修正いたします。ご連絡ありがとうございました。
      しかし2月はやばそうですね。

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