【緊急更新】ANA、JALの燃油サーチャージ、2019年12月~2020年1月は同額決定!2月以降はどうなる?

更新情報
2019年10月19日:2019年12月以降の燃油サーチャージの動向について追記

海外渡航者の敵ともいえる、燃油サーチャージ。この燃油サーチャージが2017年2月発券分から復活しています。

上昇傾向だった燃油サーチャージは2019年10月以降はZone Cに低下することになり、2019年12月から2020年1月もZone Cを維持することになりました。

ただ、サウジアラビアの原油施設への攻撃に伴う原油高が今後の懸念事項。

ところで、燃油サーチャージってどうやって決まっているのでしょうか。今回は、燃油サーチャージのルールと算出方法、そして今後の見通しについて解説していきたいと思います。

JAL、ANAの燃油サーチャージの現状と見通し(概略)

当面の燃油サーチャージのZoneはこうなります!(最終更新:2019年10月19日)

現在
(~19.11)
次回改定
(19.12-20.1)
次々回改定
(20.2-20.3)
Zone CZone C
(確定)
Zone C
(見通し)

JALとANAの燃油サーチャージ算出基準と額について

燃油サーチャージは、原油価格の高騰にともない、その燃料分について運賃とは別途徴収するという形で取り入れられた制度です。

航空券を購入し、運賃を払って乗る場合に追加徴収されるのはもちろん、JALやANAの日系キャリアでは、特典航空券で飛行機に乗る際であっても支払う必要があるのが厄介ですね。

燃油サーチャージの算出基準

その燃油サーチャージの料金はどのように決められているのはご存じでしょうか?

これは、シンガポールケロシンの1バレルあたりの円建て価格(適用額)をベースとして定められます。つまり、計算式は以下のとおりです。

燃油サーチャージ適用基準額の計算方法
シンガポールケロシン1バレル価格(ドル)×ドル円為替(円)

補足
ケロシンとは、ジェット燃料のもととなる石油成分の一つのことです。アジアの石油関係はシンガポール市場で取引されているため、シンガポール市場で取引されているケロシンの価格を価格算定に用いています。バレルとはポンド法の単位であり、1バレル=約159リットルです

また、燃料の価格だけでなく、実際のケロシンは米ドル建てで取引されることから、米ドル/日本円の為替状況も考慮されることになります。

燃油サーチャージの価格

ここで求めた燃油サーチャージ適用のための基準額を2か月平均で算出し、6,000円以上の場合、日系のJAL及びANAの2社では、下記の表のとおり徴収されることが定められています。

なお、基本的に国際線の航空券は往復で購入することが多いので、ここでの記載価格は往復での燃油サーチャージの適用額としました。

適用額6,000円台7,000円台8,000円台9,000円台10,000円台
ゾーンゾーンAゾーンBゾーンCゾーンDゾーンE
韓国・極東ロシア400円600円1,000円2,000円3,000円
中国・台湾・香港1,000円3,000円5,000円7,000円9,000円
グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム2,000円4,000円6,000円8,000円10,000円
タイ・シンガポール・マレーシア3,000円6,000円9,000円13,000円17,000円
インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ4,000円8,000円12,000円17,000円22,000円
北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア7,000円14,000円21,000円28,000円35,000円

ここにはゾーンEまで表しましたが、実はゾーンはIくらいまで用意されています。このランクまでいくと欧米は往復で64,000円です。すさまじい料金ですね。

一方、表をみてもらえればわかるとおり、最も負担の少ないゾーンAの適用額が6,000円台なので、これが6,000円未満の場合は燃油サーチャージが不要です。

issy
実際に、2016年2月から2017年の1月までの間は、これが6,000円未満だったため、燃油サーチャージがかからなかったんですよ。あぁよい時代だった…。

燃油サーチャージの改定時期

また、適用額が即座に燃油サーチャージの金額にはすぐに連動するわけではなく、燃油サーチャージ額は2か月に1度改定を行うことになっています。燃油サーチャージの算出期間と発券日の関係は以下のとおりです。

発券日適用額発表時期平均値算出対象期間
4月~5月2月中旬~下旬頃12月~1月の2カ月平均値
6月~7月4月中旬~下旬頃2月~3月の2カ月平均値
8月~9月6月中旬~下旬頃4月~5月の2カ月平均値
10月~11月8月中旬~下旬頃6月~7月の2カ月平均値
12月~1月10月中旬~下旬頃8月~9月の2カ月平均値
2月~3月12月中旬~下旬頃10月~11月の2カ月平均値

例えば、8~9月の発券分の燃油サーチャージの額は、4~5月の2か月間の平均のシンガポールケロシン価格とドル円為替レートを用いて、6月中旬ころに公表されるというスケジュールです。

そのため、原油価格やドル円の変動から価格に転嫁されるまで、数か月かかるのが特徴です。ガソリン価格などに比べて、反映されるまでちょっと時間がかかるというのが特徴になります。

ジェット燃料の相場と燃油サーチャージの推移について

原油価格および航空燃料の価格推移

▲原油価格および航空燃料の価格推移

ケロシンなどのジェット燃料の推移のグラフをIATA(国際航空輸送協会)のサイトから拾ってきました。基本的に、いわゆる原油価格より15ドル程度高いのが特徴です。

2010年ころから続いた原油高は、シェールガス革命などもあり落ち着き始め、2015年の秋頃からジェットオイル価格が60ドルを下回りはじめました。この頃は1ドル120円くらいでしたので、すぐに燃油サーチャージが廃止されることはありませんでした。

補足
以前は燃油サーチャージの算出がドル建てだったため、シンガポールケロシンの1バレルあたり価格が60ドル切ればなくなるはずだったんですが、JALもANAもこの直前に円建てに変更にし、燃油サーチャージは継続となりました。

その後さらにジェットオイルの価格は下がり、円高傾向も相まって、先ほども触れたとおり、2016年4月分から2017年1月分発券分までは、燃油サーチャージがかからない状態が続いていました。

ただ、その後再び燃油価格が上がっており、特に2017年夏以降はベネズエラ情勢やイラン情勢もあり、原油価格は右肩上がりに上昇してきました。

ジェット燃料の価格は原油価格に連動するものですので、原油の減産維持が引き続き続いていること、世界景気の回復に伴い原油の需要が増大していることも、価格上昇に寄与していると思われます。

ただ、その後2018年11月にイラン産原油の禁輸制裁が限定的になると、原油価格は下落を開始しました。これに伴い、2019年4月からは燃油サーチャージが大幅に下がったんですね。ただ、価格調整により現在は再び上昇しているところです。

2016年1月以降の燃油サーチャージの推移がこちらになります。

期間燃油サーチャージのzone
2016年4月~2017年1月なし
2017年2月~2017年3月Zone A
2017年4月~2017年5月Zone B
2017年6月~2017年7月Zone B
2017年8月~2017年9月Zone A
2017年10月~2017年11月Zone A
2017年12月~2018年1月Zone B
2018年2月~2018年3月Zone C
2018年4月~2018年5月Zone C
2018年6月~2017年7月Zone C
2018年8月~2018年9月Zone D
2018年10月~2018年11月Zone D
2018年12月~2019年1月Zone D
2019年2月~2019年3月Zone E
2019年4月~2019年5月Zone B
2019年6月~2019年7月Zone C
2019年8月~2019年9月Zone D
2019年10月~2019年11月Zone C
2019年12月~2020年1月Zone C

このように、2017年2月以降は、燃油サーチャージの発生が続いており、原油価格や米ドル/日本円の為の状況に左右されながら、その増減を繰り返しています。

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次回(2019年12月~2020年1月)発券分の燃油サーチャージ改定はゾーンCを維持

2019年10月発券分から、燃油サーチャージはZone Cに下落しましたが、次はどうなるでしょうか。

次の改定は、10月中旬~下旬ころに、2019年12月~2020年1月に発券する分の燃油サーチャージが決まるということですね。基準額は今年の8月~9月の2ヶ月間平均で決まるということになります。この期間の値段はどうだったのでしょうか。

この時期ですが、基準となるシンガポールケロシンの価格が8月から9月にかけては、おおむね70ドル~80ドルの間で安定しています。(こちらの記事を参考にしています)

9月中旬の、サウジアラビア石油施設へのドローンによる攻撃で、一気にシンガポールケロシンも1バレル85ドルまで高騰しましたが、その後、影響が限定的であることがわかると値を下げ、攻撃前の水準よりもやや高め程度まで値下がりしてきました。

米ドル/日本円の為替は、8月から9月にかけては値動きが荒く、104円台から108円台で幅広い展開となりました。

JALが公表したところによると、8月~9月の2か月間のケロシン価格平均はおよそ76.12ドル、ドル円為替はこの間の平均値はおよそ106.81円でした。ということは、76.12×106.81=8,130円と、8,000円台となっています。なので、引き続きZone Cになります。

行先11月まで
金額(往復)
12月から
金額(往復)
韓国・極東ロシア1,000円1,000円
中国・台湾・香港5,000円5,000円
グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム6,000円6,000円
タイ・シンガポール・マレーシア9,000円9,000円
インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ12,000円12,000円
北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア21,000円21,000円

具体的な燃油サーチャージの金額ですが、Zone Cとなった場合は東南アジアで9,000円、ハワイ往復の場合12,000円、欧米往復の場合21,000円となります。

issy
正直、9月中旬のサウジアラビアの石油基地へドローン攻撃があった一件はひやっとしましたが、一時的な影響で安心しました。

2020年2月~3月発券の燃油サーチャージはどうなる?

今後の燃油サーチャージの見通しについてよく聞かれます。特に今回、サウジアラビアの石油施設への攻撃もあり、一気に原油価格が高騰するなど、戦々恐々としています。

そんなん分からねえ

と言いたいところですが、とりあえず現状の足元の相場をチェックして、12月の次の改定である2020年2月改定に向けて分析してみましょう。2月改定は、10~11月のシンガポールケロシン円建て価格で決まりますから、現在の状況をみておくことが大事になります。

燃油価格
2019年10月17日現在のシンガポールケロシン価格は、74.79ドルでした。

この数か月間は70ドル台を行き来していたシンガポールケロシンの価格、9月13日には74.88ドルだったものが、週明け16日には80.69ドル、翌日は85ドルを突破するなど、一気にあげてきました。

ただ、その後下落し、10月に入ってからは、ほぼ75ドル前後でもみ合っています。

為替
2019年10月19日現在は、1ドルが108.4円となっています。

8月には米中貿易戦争により105円台まで一気に下落したドル円ですが、その後、若干緊張が緩和するとじわじわと円安に振れ、現在108円台まで戻ってきているんですね。

米ドル/円 – FXレート・チャート – Yahoo!ファイナンス

二か月平均のシンガポールケロシンの価格がどのくらいになるかは、今後の中東問題次第なると思いますが、だいぶ状況も落ち着いてきたので、現在のまま75ドルでもみあうという仮定を置きます。ちょっと甘い仮定かもしれませんが。

この場合、オイルの価格が75ドル/バレルになり、ドル円相場は108円/ドルとすると、現在の基準価格は8,100円となり、このままの価格帯で推移すれば、2月改定は、Zone Cを維持するという計算です。

issy
正直、米中貿易戦争やイラン情勢、北朝鮮情勢でどう転ぶか全くわからないですが。

とはいえ、これは原油価格を維持した場合の条件であり、今後の情勢次第では上昇の可能性もあります。まぁ、8,000円台前半の計算ですので、多少上がったくらいであればZone Dで逃げ切れるとは思いますが、場合によっては1ランクくらい上がる可能性も否定はできません。

とはいっても為替や原油価格の変動は世界情勢次第な面があるので、これ以上も以下もあり得ることはご留意ください。当方も、随時チェックしていきたいと思います。

まとめ

2019年12月~2020年1月発券分は、JALとANAの日本発航空券で燃油サーチャージはゾーンCを維持すること決定しました。

6月、8月と2回連続で値上げされた燃油サーチャージが、10月から値下げされ、12月以降も維持されることになりそうなのはありがたいですね。とはいえ、まだ基準がはっきりしている燃油サーチャージなので、対策はしっかりとれそうです。

とりあえず、あまり燃油サーチャージを機にした発券をする必要はないので、発券できるタイミングで発券してきましょう。

なお、原油高要因となる中東問題、円高要因となる貿易問題が複雑に絡み合うことから、今後の見通しは非常に立てずらい状況です。現在、原油価格は落ち着いてきたので、2月以降も燃油サーチャージは同額を予想していますが、まだまだ先の話なので見通せません。

とりあえず12月改定は現状維持でやり過ごせまし、来年の2月以降についても現状は現状維持の可能性が高いとは思っていますが、場合によっては上昇の可能性があることは、頭の中に入れておいたほうがよさそうです。

世界経済の行方も、陸マイラーは気になるところです。
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10 件のコメント

  • 有益な情報ありがとうございます。
    先日発券済み(サーチャージないとき)の特典航空券の国内線を変更したら追加で課金されてしまったのですが、また変更するときにサーチャージが変更されていたらお返しすることもできますと言われたので、期待して待っています!
    (国内線の第一希望がまだとれていないので・・)

  • 2018年12月~2019年1月はギリギリ据え置きです。[基準額9935円](約3時間前のニュースで)

    • yoshitakaさん
      お返事が遅くなり申し訳ありません。忙しくてJALのプレスに気付かず、今日のANAプレスで気づきました。
      記事、この後修正いたします。ご連絡ありがとうございました。
      しかし2月はやばそうですね。

  • Issy様
    初めて コメントさせていただきます。
    いつも Issy様の こちらの記事を チェックしている者です。

    4月末に 北米⇆日本のチケットを購入しなければいけなかったのですが、issy様のおっしゃっていた4月から燃油が下がる!というのを信じて 4/1まで 購入を待っていたところ、自分と子供の分で計2万円も安く購入することができました(^^)
    いつも楽しみに こちらの記事の更新を待っています。お礼がどうしても言いたくて コメント致しました。ありがとうございました!

    • ひちろさま

      コメントありがとうございます。
      そして、北米のチケットを安く調達できたとのこと、おめでとうございます!
      2万はけっこうおおきいですよねー。

      頑張ってこれらかも更新していきますので、当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

  • 4月1日にサーチャージが3ランク下がったので喜んでたらまもなく基本の航空代金があがってチャラ。ああそうゆう仕組みなのかと納得 世の中うまい話はないですな。

  • 済みません、もの凄く野暮な質問で恐縮ですがちょうど先週、11月の欧州往復便のチケットを予約しました。
    その場合、燃油代はどうなるのでしょうか?
    また発券の定義はどのタイミングなのでしょうか?
    こちらでお訊きするようなことではないようでしたらスルーして頂いて構いません。
    宜しくお願いします。

    • オカさま

      こんばんは。コメントありがとうございます。
      先日、欧州便のチケットを予約したということですね。この場合、燃油代は、現在の基準であるZone Dとして処理されています。日系欧州往復ですと、28,000円かかっていますね。
      発券の定義は、航空券の支払いと考えてください(例えば特典航空券のキャンセル待ちの場合は、予約したタイミングではなく、特典航空券が落ちてきたタイミングです)
      もし、オカさまが特典航空券の予約で、日程を変更することが可能であれば、サーチャージが下がる10月以降に日程変更すると差額の7,000円が返金されます。

      • 早速の返信有難うございます。
        特典航空券ではないのと格安チケットなので日程変更できないのですが、非常によく理解できました。
        次回の発券の際には注意して取りたいと思います。
        引き続き宜しくお願いします。

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