【2021年2月最新】ANA、JALの燃油サーチャージ、2021年4月なしで確定!その後はどうなる?

更新情報
2021年2月19日:2021年4月以降の燃油サーチャージの動向について更新

海外渡航者の敵ともいえる、航空会社の燃油サーチャージ。2020年6月からは、新型コロナウイルスの影響で航空需要が大幅に減少し、燃料の価格が暴落したため廃止されています。

これが2021年4月以降も廃止継続となります。ただ、6月は復活の兆しも…。

ところで、燃油サーチャージってどうやって決まっているのでしょうか。この記事では、燃油サーチャージのルールと算出方法、そして今後の見通しについてまとめています。ぜひ参考にしてください。

JAL、ANAの燃油サーチャージの現状と見通し(概略)

当面の燃油サーチャージのZoneはこうなります!(最終更新:2021年2月19日)

現在
(2~3月)
次回改定
(4~5月)
次々回改定
(6~7月)
廃止 廃止
(確定)
Zone A
(予想)

JALとANAの燃油サーチャージ算出基準と額について

燃油サーチャージは、原油価格の高騰にともない、その燃料分について運賃とは別途徴収するという形で取り入れられた制度です。

航空券を購入し、運賃を払って乗る場合に追加徴収されるのはもちろん、JALやANAの日系キャリアでは、特典航空券で飛行機に乗る際であっても支払う必要があるのが厄介ですね。

補足
海外の航空会社では、特典航空券の発券の場合、燃油サーチャージが発生しない場合があります(ハワイアン航空、ユナイテッド航空など)

JALとANAの燃油サーチャージの算出基準

その燃油サーチャージの料金はどのように決められているのはご存じでしょうか?

JALとANAに限らずですが、世界の航空会社は原油価格を参考にしており、JALとANAの日系2社については、シンガポールケロシンの1バレルあたりの円建て価格(適用額)をベースとして定められます。

つまり、JALやANAの年種サーチャージ適用算定の際の計算式は以下のとおりです。

JAL、ANAの燃油サーチャージ適用基準額の計算方法
シンガポールケロシン1バレル価格(ドル)×ドル円為替(円)

補足
ケロシンとは、ジェット燃料のもととなる石油成分の一つのことです。アジアの石油関係はシンガポール市場で取引されているため、シンガポール市場で取引されているケロシンの価格を価格算定に用いています。バレルとはポンド法の単位であり、1バレル=約159リットルです

また、燃料の価格だけでなく、実際のケロシンは米ドル建てで取引されることから、米ドル/日本円の為替状況も考慮されることになります。

JALとANAの燃油サーチャージの価格

ここで求めた燃油サーチャージ適用のための基準額を2か月平均で算出し、6,000円以上の場合、日系のJAL及びANAの2社では、下記の表のとおり徴収されることが定められています。

なお、基本的に国際線の航空券は往復で購入することが多いので、ここでの記載価格は往復での燃油サーチャージの適用額としました。

適用額 6,000円台 7,000円台 8,000円台 9,000円台 10,000円台
ゾーン ゾーンA ゾーンB ゾーンC ゾーンD ゾーンE
韓国・極東ロシア 400円 600円 1,000円 2,000円 3,000円
中国・台湾・香港 1,000円 3,000円 5,000円 7,000円 9,000円
グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム 2,000円 4,000円 6,000円 8,000円 10,000円
タイ・シンガポール・マレーシア 3,000円 6,000円 9,000円 13,000円 17,000円
インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ 4,000円 8,000円 12,000円 17,000円 22,000円
北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア 7,000円 14,000円 21,000円 28,000円 35,000円

※スクロールすると右側が表示されます。

ここにはゾーンEまで表しましたが、実はゾーンはIくらいまで用意されています。このランクまでいくと欧米は往復で64,000円です。すさまじい料金ですね。

一方、表をみてもらえればわかるとおり、最も負担の少ないゾーンAの適用額が6,000円台なので、これが6,000円未満の場合は燃油サーチャージが不要です。

issy
実際に、2016年2月から2017年の1月までの間は、これが6,000円未満だったため、燃油サーチャージがかからなかったんですよ。あぁよい時代だった…。

JALとANAの燃油サーチャージの改定時期

また、適用額が即座に燃油サーチャージの金額にはすぐに連動するわけではなく、燃油サーチャージ額は2か月に1度改定を行うことになっています。

JALとANAにおける、燃油サーチャージの算出期間と発券日の関係は以下のとおりです。

発券日 適用額発表時期 平均値算出対象期間
4月~5月 2月中旬~下旬頃 12月~1月の2カ月平均値
6月~7月 4月中旬~下旬頃 2月~3月の2カ月平均値
8月~9月 6月中旬~下旬頃 4月~5月の2カ月平均値
10月~11月 8月中旬~下旬頃 6月~7月の2カ月平均値
12月~1月 10月中旬~下旬頃 8月~9月の2カ月平均値
2月~3月 12月中旬~下旬頃 10月~11月の2カ月平均値

例えば、8~9月の発券分の燃油サーチャージの額は、4~5月の2か月間の平均のシンガポールケロシン価格とドル円為替レートを用いて、6月中旬ころに公表されるというスケジュールです。

そのため、原油価格やドル円の変動から燃油サーチャージの価格に転嫁されるまで、数か月かかるのが特徴です。ガソリン価格などに比べて、反映されるまでちょっと時間がかかるんですね。

ジェット燃料の相場と燃油サーチャージの推移について

ケロシンなどのジェット燃料の推移のグラフをIATA(国際航空輸送協会)のサイトから拾ってきました。基本的に、ジェット燃料は原油価格より15ドル程度高いのが特徴です。

2010年ころから続いた原油高は、シェールガス革命などもあり落ち着き始め、2015年の秋頃からジェットオイル価格が60ドルを下回りはじめました。この頃は1ドル120円くらいでしたので、すぐに燃油サーチャージが廃止されることはありませんでした。

補足
以前は燃油サーチャージの算出がドル建てだったため、シンガポールケロシンの1バレルあたり価格が60ドル切ればなくなるはずだったんですが、JALもANAもこの直前に円建てに変更にし、燃油サーチャージは継続となりました。

その後さらにジェットオイルの価格は下がり、円高傾向も相まって、先ほども触れたとおり、2016年4月分から2017年1月分発券分までは、燃油サーチャージがかからない状態が続いていました。

ただ、その後再び燃油価格が上がっており、特に2017年夏以降はベネズエラ情勢やイラン情勢もあり、原油価格は右肩上がりに上昇してきました。

ジェット燃料の価格は原油価格に連動するものですので、原油の減産維持が引き続き続いていること、世界景気の回復に伴い原油の需要が増大していることも、価格上昇に寄与していると思われます。

ただ、その後2018年11月にイラン産原油の禁輸制裁が限定的になると、原油価格は下落を開始しました。これに伴い、2019年4月からは燃油サーチャージが大幅に下がったんですね。

その後、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、大幅に需要が低下したころから、ジェット燃料の価格は暴落するとともに、ジェット燃料の需要そのものがなくなったため、原油価格とジェット燃料の差額15ドルがなくなりました。

2016年1月以降の燃油サーチャージの推移がこちらになります。

期間 燃油サーチャージのzone
2016年4月~2017年1月 なし
2017年2月~2017年3月 Zone A
2017年4月~2017年7月 Zone B
2017年8月~2017年11月 Zone A
2017年12月~2018年1月 Zone B
2018年2月~2018年7月 Zone C
2018年8月~2019年1月 Zone D
2019年2月~2019年3月 Zone E
2019年4月~2019年5月 Zone B
2019年6月~2019年7月 Zone C
2019年8月~2019年9月 Zone D
2019年10月~2020年5月 Zone C
2020年6月~2021年5月 廃止

このように、2017年2月以降は、燃油サーチャージの発生が続いており、原油価格や米ドル/日本円の為の状況に左右されながら、その増減を繰り返していましたが、20206月から燃油サーチャージは廃止された状態となっています。

次回(2021年4月~5月)発券分の燃油サーチャージ改定はなし!

2019年10月発券分から、燃油サーチャージはZone Cに下落し、2020年6月改定で廃止となりましたが、次回改定はどうなるでしょうか。

次の改定は、2月中旬~下旬ころに、2021年4月~5月に発券する分の燃油サーチャージが決まるということですね。基準額は去年の12月~1月の2ヶ月間平均で決まるということになります。この期間のシンガポールケロシンの値段や、ドル円の為替はどうだったのか、みていきたいと思います。

この時期ですが、基準となるシンガポールケロシンの価格が昨年の秋以降、徐々に値上がりしており、この傾向は続いています。

COVID-19の影響で一時期は1バレル20ドルを切るタイミングもありましたが、5月の後半から持ち直しつつあり、夏場はそれでも低価格で推移していたんですが、秋以降、一気に値上がりしてきているという状態です。

この2か月の平均は1バレルおよそ56ドルと見込んでいます。その前2か月の平均がおよそ47.5ドル程度であったことから、一気に値段が上がってきていることがわかると思います。

issy
航空需要が全然戻らないのに燃料だけはどんどん値上がりしていく…

もう一つのサーチャージを決める要素である米ドル/日本円の為替は、12月から1月にかけてはアメリカ大統領選挙の影響も落ち着き、およそ1ドル104円を挟んだ値動きで比較的安定していました(最近、円安に振れていますが)

2020年12月から2021年1月のシンガポールケロシン市況価格2カ月平均は、1バレルあたり55.82米ドルでした。これに同期間の為替平均1米ドル103.76円を乗じたシンガポールケロシン市況の円貨換算額は、6,000円を下回る5,792円となり、適用対象外となりました。

とりあえず適用対象外となったのは一安心です。

行先 3月まで
金額(往復)
4月から
金額(往復)
韓国・極東ロシア 0円 0円
中国・台湾・香港 0円 0円
グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム 0円 0円
タイ・シンガポール・マレーシア 0円 0円
インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ 0円 0円
北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア 0円 0円

2021年6月以降に発券する航空券の燃油サーチャージはどうなる?

そんなん分からねえ

と言いたいところですが、とりあえず現状の足元の相場をチェックして、4月の次の改定である6月改定に向けて分析してみましょう。4月改定は、2~3月のシンガポールケロシン円建て価格で決まりますから、現在の状況をみておくことが大事になります。

燃油価格の動向

2021年2月12日現在のシンガポールケロシン1バレルあたりの価格は、約66ドルでした。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて、原油価格は大幅に下落していました。一時期は、先物で1バレルあたりマイナス40ドルという、「金やるから原油持って行って!」モードに一時突入するなど、とんでもないことになりました。

これをうけて、シンガポールケロシンの価格も大幅に下がっていました。その先物事件があった日から、1バレル20ドル前後の日々が続き、その後少し回復して40ドルくらいまで値を戻してきました。

ただ、最近流れが変わってきまして、世界的な金融緩和に伴う「金余り」による投資対象とされているのか、原油価格は上昇ぎみです。11月になると、コロナ以降初めて1バレル50ドルを超え、根年があけると1バレル60ドル近くになってきました。この状態が数か月続いている状況です。

為替の動向

20212月19日現在は、1ドルが105.6円台となっています。

アメリカ大統領選挙が終わった11月以降、基本的にトレンドは円高に進み、年明け2021年の正月あけには1ドル102円台にも突入しました。ただその後は円安に進み、1月末からはかなり急激に円安が進み、2月に入ってからは現在は105円台でもみあっているようです。

アメリカはコロナの様子など今後の先行きが不透明となり、今後、どうなるかは要チェックですね。

米ドル/円 – FXレート・チャート – Yahoo!ファイナンス

サーチャージ基準額の見通し

現在の状況をみると、オイルの価格がおよそ65ドル/バレル、ドル円相場は105円/ドルですから、基準価格は6,825円となっています。ということで、今回4月改定でギリギリでサーチャージが復活しなかったのですが、次回はかなりの確実で復活するでしょう。

ワクチン開発のニュースが立て続けに入ってきた後、感染は全然収束せず、感染者数が増えて再度経済活動が停滞しているにも関わらず、先行きの楽観論にあわせて市場の金余りから、原油価格は上昇、これにあわせてケロシン価格も上昇してきました。

この後ワクチンの接種が進み、欧米の感染ピークが超えれば経済活動が徐々に戻り、人々の移動が戻ればさらにケロシンの価格も上昇する可能性もあります。

とはいえ、すぐに航空需要が戻るとも思えないですし、ある程度ワクチン効果は織り込み済みな部部分もあるので、これ以上急激に価格が上昇する可能性は低いのではないかと、個人的にはみています。

それでも、JALANAがサーチャージ価格に採用している基準価格は6,000円台後半まで戻ってきました。それは少し気を付けてみていく必要はあるかもしれません。

とはいっても為替や原油価格の変動は世界情勢次第な面があるので、これ以上も以下もあり得ることはご留意ください。当方も、随時チェックしていきたいと思います。

まとめ

20214月~5月発券分は、JALANAの日本発航空券で燃油サーチャージがギリギリで徴収なしとなりました。

ただ、現在の様子をみれば、6月には燃油サーチャージは確実に復活することになるでしょう。

何よりもコロナが落ち着かないとおちおち発券もしていられません。この夏くらいには私もハワイやマルタ行の航空券を持っているので、早くおちついてほしいですがこれはちょっと諦め気味です…。年末のクアラルンプールに行ければいいかな…。

とはいえ、まだ基準がはっきりしている燃油サーチャージなので、対策はしっかりとれそうです。

なお、燃油サーチャージの価格の決定は、原油高要因となる中東問題、円高要因となる貿易問題の上にコロナウイルス問題が絡み合いますから、今後の見通しは非常に立てずらい状況です。

4月の段階でどれだけ航空会社が生き残っているか、路線を維持できるかは分かりませんが、有効期限を迎えるマイルもあるでしょうし、年の後半にはある程度ワクチンなどもできることを期待して、ぼちぼち発券も始めましょう。私も夏の旅行は諦めつつありますが、年末の東南アジアには行けることを強く期待しています。

なお、特典航空券発券の際ですが、マイナー路線は廃止の恐れが高いので、メジャー路線中心の発券することをお勧めします。地方路線はあまり使わず、首都から首都のような幹線を利用し、国内移動は別途手配するのが現実的ではないかなと思います。

世界経済の行方も、陸マイラーは気になるところです

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16 件のコメント

  • 有益な情報ありがとうございます。
    先日発券済み(サーチャージないとき)の特典航空券の国内線を変更したら追加で課金されてしまったのですが、また変更するときにサーチャージが変更されていたらお返しすることもできますと言われたので、期待して待っています!
    (国内線の第一希望がまだとれていないので・・)

  • 2018年12月~2019年1月はギリギリ据え置きです。[基準額9935円](約3時間前のニュースで)

    • yoshitakaさん
      お返事が遅くなり申し訳ありません。忙しくてJALのプレスに気付かず、今日のANAプレスで気づきました。
      記事、この後修正いたします。ご連絡ありがとうございました。
      しかし2月はやばそうですね。

  • Issy様
    初めて コメントさせていただきます。
    いつも Issy様の こちらの記事を チェックしている者です。

    4月末に 北米⇆日本のチケットを購入しなければいけなかったのですが、issy様のおっしゃっていた4月から燃油が下がる!というのを信じて 4/1まで 購入を待っていたところ、自分と子供の分で計2万円も安く購入することができました(^^)
    いつも楽しみに こちらの記事の更新を待っています。お礼がどうしても言いたくて コメント致しました。ありがとうございました!

    • ひちろさま

      コメントありがとうございます。
      そして、北米のチケットを安く調達できたとのこと、おめでとうございます!
      2万はけっこうおおきいですよねー。

      頑張ってこれらかも更新していきますので、当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

  • 4月1日にサーチャージが3ランク下がったので喜んでたらまもなく基本の航空代金があがってチャラ。ああそうゆう仕組みなのかと納得 世の中うまい話はないですな。

  • 済みません、もの凄く野暮な質問で恐縮ですがちょうど先週、11月の欧州往復便のチケットを予約しました。
    その場合、燃油代はどうなるのでしょうか?
    また発券の定義はどのタイミングなのでしょうか?
    こちらでお訊きするようなことではないようでしたらスルーして頂いて構いません。
    宜しくお願いします。

    • オカさま

      こんばんは。コメントありがとうございます。
      先日、欧州便のチケットを予約したということですね。この場合、燃油代は、現在の基準であるZone Dとして処理されています。日系欧州往復ですと、28,000円かかっていますね。
      発券の定義は、航空券の支払いと考えてください(例えば特典航空券のキャンセル待ちの場合は、予約したタイミングではなく、特典航空券が落ちてきたタイミングです)
      もし、オカさまが特典航空券の予約で、日程を変更することが可能であれば、サーチャージが下がる10月以降に日程変更すると差額の7,000円が返金されます。

      • 早速の返信有難うございます。
        特典航空券ではないのと格安チケットなので日程変更できないのですが、非常によく理解できました。
        次回の発券の際には注意して取りたいと思います。
        引き続き宜しくお願いします。

    • ななっしーさま
      情報ありがとうございます!当ブログでもこちらを活用させていただきます!

  • こんにちは、参考にさせていただいております。

    ANA世界一周特典航空券を予約しました。税金が14万円ぐらいだったのですが、これを回避するには、一度3000マイルでキャンセル処理して、再度取り直すことが最善でしょうか? 予約変更だと差額が返ってこないみたいでして、まだサーチャージを詳しくわかっておらず、ご迷惑でなければ教えてください。

    よろしくお願い申し上げます。

    • たこしげさん

      コメントありがとうございます。
      ベストなのは、6月以降に1区間でもいいので変更をすることです。それによって、キャンセル料がかからず、サーチャージも再計算になり、減額されます。

      • すみません、補足させてください。区間変更の場合は払い戻しはないそうですが、日程変更の場合なら払い戻しがあります。

      • ご返信ありがとうございます。運良くANAに繋がったので聞いてみました。世界一周特典航空券なので、区間変更しても税金の払い戻し(再計算なし)はできないらしく、一度キャンセルして取り直したいと思います。ありがとうございました!🙇‍♂️

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